魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 貴重な魔導書(スクロール)も数多く保管されているため、万が一にも燃えないよう、書庫自体が鉄で造られていた。当然、火を防ぐ水の魔法で覆われてもいる。

 ととと、と子供の身体にふさわしい軽やかな足音を響かせ、誰もいない大書庫を駆け抜けた。

 私が女子高生の身体でも、この書庫の広さは堪えたに違いない。

上は三十階まで、下は地下五階まで広がる図書館なんて日本にはなかった。私が行った中で一番大きい本屋でも、地上十階までじゃなかっただろうか?

壁一面、天井までずらりと本棚が並んでいて、みっちりと無数の本が収められている。