魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 駆け寄ったアベルは、頬に血がついていた。

「アベルこそ……無事でよかった」

「群れだったんだ。動きを目で追えないせいで、一匹取り逃した。本当にすまなかった」

 アベルは唇を噛みしめて言う。

 一匹でも手ごわい魔物が群れで現れたら、さすがのアベルでも対処は難しかったのだろう。事前にわかっていたならともかく、完全に不意を突かれた形になったのも痛い。

「君を休ませてやりたいが、まだ終わりじゃない。力を貸してくれ」

 その言葉にはっと顔を上げ、辺りを見回す。

 ストラスにやられた村人たちが、呻きながら助けを求めていた。双子の騎士たちも既に救助を始めている。