魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 さっきまでは遠くで聞こえていた咆哮が、やけに近い場所で響く。

 アベルたちは魔物を抑え込めなかったのだ。じゃあ、彼らはどうなったのだろう。

 考えている余裕はない。持っていたガラス玉をふたつ、右手に持つ。

 ストラスは目にも留まらぬ速さで飛び回っているようだ。しゅっという風の音と、巨大な鳥の羽音が右に左に動いている。

「ぎゃっ!」

 また、誰かが叫んだ。木の槍程度では、魔物を止められない。