魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 気まずそうに顔を見合わせ、そそくさと私の前から逃げ出す。

 こんなのひどすぎる。ノインは悪い人じゃないのに。

 もやもやした気持ちが胸の奥底に残って、顔がかっかと熱い。

 あんなにおいしかったパイとジュースの味も、すっかり私の中から消えてしまった。



 買い物を済ませて塔に戻ると、出迎えたノインがちょっと驚いた顔をした。

「王都でなにかあったのか?」

 ノインの顔を見たら、また悔しくて泣きそうになる。

「おい、泣くな。ただでさえ見苦しい顔が、もっと見苦しくなる」

「だって」

 今までどんなにつらい思いをした時も泣かなかったのに、もう我慢できなかった。