魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

「ああ、あれか。飲めば一瞬で足が速くなるとかなんとか」

 ノインの名前が聞こえて、そちらに耳を傾ける。

 会話の主たちは、少し離れた席に座っていた。

 彼らが言っているのは、先日、私とノインで協力して作った補助薬のことだろう。

 ドラゴンに追いかけられた時に飲んだ薬を彼の前で作ったところ、違う素材を使えば、さらに効果が長引くんじゃないかと提案されたのだ。

 私だけだったら、素材の知識が少なくて思いつけなかった。

既に充分完成品だと思っていたものが、より有用なものに進化を遂げた瞬間、不覚にも感動して涙ぐんでしまった。