魔力ゼロの出来損ないとして追放されましたが、二度目の人生は隣国の王家お抱えチート錬金術師になりました

 彼も忙しいだろうし、誰かに任せればいいんじゃないかと言ってみたけれど、どうやらノインの人間嫌いが関係しているらしい。

『ああ見えて、俺のことは身内だと思ってくれているんだ。かわいい弟だろう?』

 うれしそうに言ったアベルは、お兄ちゃんの顔をしていた。

 ノインは過保護気味なアベルに悪態を吐くけれど、ふたりのそんな姿は私にとって羨ましくて、いつも少し胸が痛かった。

 妹としてもうまくやれなかったし、姉としてもだめだった私にとって、ふたりは理想の兄弟だったから。

 アベルが好んで塔まで来ているのは知っていたものの、些細なお願いで頻繁に足を運ばせるのは申し訳がなさすぎる。