聞いてないよ、右京さん




繁華街の裏路地を歩いてた時、地面にしゃがみこんでいる女がいた。


俯いて下を見ているため顔は見えない。




近づいていくと、ぐったりと脱力しきった身体に気がついた。


「お前、生きてるよな?」


目を合わせると、怯えたような驚いたような顔をしていた。


今にも死にそうな目をしているにも関わらず、瞳の奥で助けを求めている一物の光を感じた。





この時の行動に意味なんてないし、気分でしかなかった。


正直こいつがどうなろうと俺には関係ないし、どうでもよかった


ただ、この街で死人を出すわけに行かないし、明日報告が来たりでもしたら目覚めが悪いから。


そう、ほんとにそれだけだ





「うち、来る?」