聞いてないよ、右京さん



朝、いつものように玄関まで柚木さんが迎えに来る。


インターホンの音で制服に身を包み、スクバを持った姿で玄関に行く。


「おはようございます。瑠璃さん。」


「おはようございます柚木さん。いつもありがとうございます。」


「いえ、仕事なので」


柚木さんの印象は、真面目な人。

The・仕事人間って感じで、無駄話はしないしきっと公私混同という言葉とは無縁な人。


右京さんは、誰がどう見ても綺麗だと言う容姿をしていた。

容姿端麗とはこのことを言うのかと思った。


でも、柚木さんもそれに負けず劣らず、綺麗な人だった。


初めて会った日は暗くてよく見えなかったけど、明るい所で見た時は思わず目を奪われた。


私の1歩前を歩く柚木さん。スラッと天に真っ直ぐ伸びた背筋。


黒いスーツに身を包んだ姿は凛々しく見える。