宝石が部屋の明かりに照らされ、眩しいほど輝いている。毎度毎度贈られてくる豪華なプレゼントに、ジュリエットは無理に笑みを浮かべるしかなかった。だが、メイドたちは頬を赤く染めてケイとジュリエットを見ている。

「こんなにも、美しい女性に会えたのは生まれて初めてです。お父様、ジュリエット様の一生そばにいる約束をしてもよろしいでしょうか?」

ケイがそう言った刹那、父親の顔が喜びで満ちていく。ケイの言った言葉はジュリエットに向けたプロポーズだからだ。ジュリエットの胸がドクンと音を立てる。

「ええ、ぜひ一生そばにいてやってください!」

ジュリエットが何も話さなくても、勝手に話は進んでいく。ジュリエットは黙り込み、手が微かに震えていく。

メイドたちが密かにはしゃぐ中、部屋にいたノエもジュリエットと同じ暗い目をしていた。