婚約者が浮気相手と駆け落ちしました。色々とありましたが幸せなので、今さら戻りたいと言われても困ります。

「俺からも謝罪しておいたから大丈夫だ。彼を呼んで、放課後までサルジュを見てもらおう」
 サルジュをカイドに託し、アメリアはユリウスと研究所に戻る。
 カイドを置いて逃げてしまったことを、アメリアも直接彼に謝罪した。
 彼は困ったように笑いながらも、大丈夫だと言ってくれた。
「そうだ。研究所は今日から俺が取り仕切ることになった」
 もうすぐに卒業だからと、特Aクラスを受験しなかったユリウスがそう言った。
「ユリウス様が?」
「ああ。サルジュは好きにしてもらっていい。研究所に来てもいいし、以前と同じように学園の図書室にいてもいい」
 一応彼も学生なので、学園か研究所のどちらかにいて欲しいようだ。ユリウスは卒業後、魔法研究所の、それも所長になるらしい。
 本来ならサルジュの役目だったようだが、彼の負担になるならとユリウスが立候補したという。
(朝にその話をしてから、半日で……)