「いってらっしゃい!」

「いってきます!」


ガチャンとしまった玄関。


……私たち二人、今日から同居することになりました……。




「……よろしくな」

「うん……ごめんね、私なんか……」

「別に、アイツら(親)が悪いんだからお前のせいじゃねぇだろ」

「ありがとう……」


……この人は、同級生の藤原真央くんだ。


私の、片想いをしている人。


「……じゃあ俺寝るから」

「あ、おやすみ」


おそらく特別に用意した真央くんの部屋に戻って行った真央くん。


「……はぁぁっ……」


ドキドキが止まらなくて、心臓がどうにかなっちゃいそうだ……。


……真央くんは、私のことただの幼なじみとしか思ってないと思うけれど……。


それでも、これは初恋だから、私は頑張る……!!


そう心に決めて、小さくガッツポーズをした。