神様、この恋をよろしくお願いします。

今日も教室にいなかった。

学校には来てる…のかな?

昨日どうなったんだろう?

聞きたいことはたくさんあるのに、聞くのが少し怖い。

ずっと悠のことを考えてるのに、誰にも相談もできないし、悠だっていないんだもん。

あたしには難しすぎるのかも。

初めて好きになった男の子が、あたしにはハードルが高すぎる…

「小夏、移動教室行こっ」

「うん、次の理科実験だよね」

「そうそう、だから早めに行かないと」

実験の日は理科室に行かなくちゃ行けなくて、教科書とノート、筆箱を持って教室を出た。
教室から理科室までは少し距離がある、だからいつも余裕を持って着くようにしてる。

「今日何の実験かな?」

「電気のなんとかじゃない?」

「電気のあれこれ苦手なんだよね…」

「プリントは出来たの?」

「プリント?」

ちっともピンと来なくて首を傾げたあたしにナナが1枚の紙を取り出した。

「宿題、あったでしょ?」

「あぁ!あった!!!」

さすがにその紙にはピンと来た。

そうだ、宿題のプリントだ!忘れてた!

「やってきてないの?」

「やってはきてる!でも教室に置いてきちゃった!」

一応それなりにマジメな方だから、宿題はちゃんとして来たんだけど考え事ばっかりしててファイルに挟んだまま忘れてた。

「ちょっと取りに行ってくる!ナナは先行ってて!」

「うん、わかった!遅れないようにね!」

「うんっ」