「可愛いじゃん!」 山川さんが軽くガッツポーズをする。 憧れのプリンセスに少しでも近づけた気がして、私の心の中には次々と希望の花が咲き始める。 「すごい……、魔法みたいです」 「魔法だよ。津山さんが自信を持って、強くなるための魔法」 山川さんの言葉がキラキラ輝いて、耳に届いた。 私はまるで夢の中にいるような、自分の体がふわふわと浮いていくような心地だった。 プリンセスへの階段が目の前に現れたのなら 、今の私ならきっと……。