最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 猫の報道の後に流れたのは……私のニュース。

 内容は私、元宮神菜が魔獣を倒した……というもの。

 私がその魔獣を倒したのはもう一週間前なのに、未だ報道する記者たち。

 それは、どのメディアだってそうだ。

 新聞、テレビ、ラジオ、インターネット……私が何か動きを見せれば小さな事でも報道する。

 そんなメディアに、うんざりしていた。

 一回だけ、政府に抗議しに行ったことがある。

 何回もしつこく報道しないで……と。

 その時言われた言葉は、

『神菜殿は魔術師故、どのメディアも報道したがる。警告はしているが仕方のない事だ。我慢していただけないだろうか。』

 ……だった。

 それ以来、メディアを目に映すのが嫌になった。

 見るとしても、ニュース内の天気予報か速報くらい。

 インターネットなんて滅多に使わないから、今の情勢なんて全くと言っていいほど分からない。

「はぁ……。」

 今日何度目かのため息を吐いて、夕食の後片付けをする。

 何だか、食べた気がしないな……。

 洗い物を済ませ、テレビを消してソファに腰かけた。