最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 振り返りにもなるし、次の仕事の時の参考にもなる。

 だから、これを肌身離さず持っているんだ。

 机にノートを広げて、その上にシャーペンを走らせる。

 生物学室の強い邪気、魔力の多さ、それ以外は邪気はあったものの強くはなかった事を書き留める。

「ふぅ……。」

 ノートを閉じ、シャーペンを置いて一息吐く。

 あんなにたくさんの魔力が充満するなんて……改めて考えても不思議で仕方ない。

 今までの仕事でも魔力が充満しすぎている部屋はあったけど、少なからず外に漏れ出していた。

 原因も分からずじまいだし、一体何が……。

 考えても、浮かんでくるのは疑問ばかり。

 こんなに考え込んでも疑問を永遠にループしちゃう!

 私はそう思い、一旦考えを切った。

 家には資料もあるし、帰って調べてみようかな。

 私は椅子から立ち上がると、魔術師室を後にした。



 できるだけ、他の生徒に見られないように下校する。

 別に見られてもいいんだけど……この時間帯に校舎から生徒が出てくるなんて怪しまれそうだから、慎重に……。