彼……ええっと名前聞いてないから、ピアスさんで良い、かな。

 失礼かもしれないけど、私の壊滅的なネーミングセンスじゃこれが一番良いと思う!

 ……なんて、一人そう思いながら、見回りをしていた。

 体育館、講堂と回っていき、邪気がある魔力を浄化していく。

 だけど、校舎内程強い邪気はなくて、すんなり一時間で終わらせる事ができた。

 ひ、久しぶりにたくさん動いたなぁ……。

 私はインドア派だから、動くのはあんまり好きじゃない。

 だけど、運動不足にならないように筋トレとジョギングはしてるんだよね。

 昨日はいろんな事があって忘れてたけど……あはは。

 こんなにメニューはきついのに疲れるなんて……足りないのかなぁ。

 そんな反省をしながら魔術師室に帰った。

 スクールバッグを床に置いて、椅子に腰かける。

 ナップサックを開けて、中から一冊のノートを取り出し開く。

 このノートは仕事の後に書くノート。

 任務や依頼を受けた時、仕事終わりにいつもその時の様子を書き留めておく為のものなんだ。