最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 だが……。

「ダメって……どういう事だ?」

 さっきの翔葉の言葉が、妙に引っかかる。

 どうして他学年の教室に行ったらダメなんだ。

 俺の問いに「はぁ……。」と深いため息を吐いた翔葉。

「当たり前だろう。それにお前が直々に行ったら……あとが面倒なんじゃないか?」

 その言葉に鳥肌が全身に立った。

 翔葉の言っている事には身に覚えがありすぎる。

 ナルシストのように聞こえるかもしれないが、俺は人より整った容姿を持っている自覚は多少あった。

 それと神々家に生まれたせいで、俺はいろんな奴から言い寄られる事があった。

 それは……女でも男でも、一緒だった。

 俺は、それが嫌だった。

 誰も俺自身“神々新”を見ようとしてくれなかった。

 そんな事が小さい頃から多々あったから、今では極度の人嫌いだ。

 でも……あの女は、俺の瞳をしっかりと見ていた。

 俺の圧に怯むことなく、自分の意見を突き通した。

 そんな奴は初めてだった。

 俺はそんな……あの女のことを知りたい。