最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 そんな偶然が、ありえるのか?

 まぁ……今はいい。

 俺は一つ息をつき、翔葉に遮られた話の続きをした。

「それでその時の女子の瞳が……なんていうか、綺麗だった。嘘を吐いていないような澄んだ瞳。……で、そいつのことが気になる。情報屋のお前なら、何か知ってるんじゃないかと思ったんだよ。」

 俺が言い終えると翔葉の目が大きく見開かれた。

「…………は、気になるって……え?」

 何か……こいつ今日ずっと動揺してるな。

「二年で地味な女子か……生憎、俺まで情報が回ってきていない。調べるから数日待っとけ。」

 へぇ、翔葉でも知らないのか……珍しいな。

 尚更興味が出てきた。

 その時、俺の頭にある考えが浮かんだ。

 ……もしかして、二年の教室に行けば会えるんじゃないか?

「いや、それはダメだろ。」

 は? ……やっぱりこいつ心読んでんじゃねぇの?

「だから……顔に出てるんだよ。さっきのは口から洩れてたし。気付け。」

 ……俺はいつから、こんなに分かりやすい奴になったんだ?