最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 伸びをして、緊張して固まった体をほぐす。

 その時、ある疑問が生じた。

 どうしてここまで邪気、魔力どちらとも多く充満していたんだろう?

 生物学室の扉は開いていたのに、少しも漏れ出してなかったし……。

 今までの任務や捜査の中でもこんな事はなかった。

 だから私が、一番戸惑っている。

 一つの部屋に限定的に充満するなんて……。

 ……だからかもしれない。

 この時、私が詳しく調べなかったのは。

 私はもう既にある、一つの大きな歯車が動き出しているなんて……知る由もなかった。



 生物学室を出て、任務を再開する。

 西棟に続く渡り廊下を歩いて、きょろきょろと辺りを見回す。

 ちらほら邪気は感じるけど、ブレスレットが大きく反応しているわけでもないし、生物学室ほどの強い邪気じゃない。

 あのやり方じゃなくても少し唱えれば浄化できたし……やっぱりどういう事なんだろう?

 考えながら廊下を歩いていると、ふと何かが視界に映った。

 これは……?

 その場にしゃがんで確認してみる。

 よく見てみると、それは綺麗な漆黒の石が中心にはめられているピアスだった。