最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

『私の息子が案内してくれるらしいから、今紹介しておくよ。』

 まるで、創さんが自分から案内すると言い出したみたいな言い方だった。

 うー……なんだかもっと謎が深まった気がする……。

 でもはっきりと分かった事は、創さんは校舎のほうに姿を見せることは少ない、という事。

 まだ初日だから分からない事がたくさんだけど……今日は思ったよりたくさんの収穫があったと思う。

 その後、教材などの授業に関係あるものをたくさん配られた。

 流石に全部は持って帰れないや……どうしよう。

 そう頭を悩ませていた時、和向君の声が教えてくれた。

「教科書やなんかは自分のロッカーに入れてもいいよ~。」

「えっ、そうなの?」

 いわゆる置き勉になるけど……いいのかな?

 不思議に思って聞き返した私に、和向君が元気よく頷く。

 なら、置いて帰ろう。

 教科書がなくても、家には参考書がたくさんあるから困りはしないはず。

 自分のロッカーを確認して、その中に教科書やノート、ファイルを入れていく。

 全教科入れただけあって、中身がいっぱいになった。