最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「良かったです。」

 ほっと安堵の表情を浮かべ、微笑む創さん。

 私もつられて笑顔になる。

「この部屋を紹介してくださって、ありがとうございます。」

 そう微笑みかけると、創さんの顔が何故か一瞬にして真っ赤に染まった。

 えっ……!?

「だ、大丈夫ですか……!?」

 もしかして……風邪!?

 春になったといえど、まだ肌寒さが少し残っているしそのせいかもしれない!

「はい……大丈夫、ですよ……。」

 顔を片手で覆っている創さんの顔はまだほんのり赤い……気がする。

 本当に大丈夫かな……?

「本当ですか?」

 改めてそう聞くと、創さんは小さく頷いた。

 よ、良かった……。

 でも、風邪気味の可能性もあるし、無理しないほうが良い。

「体調には気を付けてくださいね。」

 念のため、そう言っておく。余計なお世話かもしれないけど……。

 でも創さんは「はい、気を付けますね。」と言ってくれた。

 その時、チャイムが辺りに鳴り響いた。

「あ、もうこんな時間なんだ……。」

 だけど大体は見終わったから多分大丈夫!

「創さん、ありがとうございました。」

 私は創さんにぺこりと頭を下げて、教室に戻った。