最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 どういう事、なんだろう?

 けれど創さんに直接聞くわけにもいかず、私は疑問を抱えながら引き続き創さんについていった。



「最後に……ここを紹介しておきますね。」

 そう言われ、着いた場所に首を傾げる。

「え? ……専属魔術師室?」

 アンティークな茶色の扉にそう彫ってある文字。

 この部屋って……?

 何も分かっていない私に向かって、創さんが説明してくれる。

「この学園は代々魔術師を雇っていて、その魔術師が使う部屋として用意してるんですけど……どうですか?」

 創さんが扉を開けて、中を見せてくれた。

 本棚や机椅子などの家具が置いてあり、仮眠がとれそうなスペースだってある。

「この部屋は誰も近付かないし、ちょっとした部屋にって思ったんですけど……。」

 部屋の中に足を踏み入れ、私は部屋全体を見渡した。

 掃除が隅々まで行き届いて、今すぐにでも使えそう。

「仕事をする時、記録を書くのでぜひ使わせてもらいますっ!」

 創さんに大きな声でそう言う。

 休憩スペースにももってこいだし、ちょうどいいかも。