最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「はい、そうですね。……それで、どうしてこの時間に呼び出したんですか?」

 言い忘れ、とは考えにくい。

 理事長に限ってそんな事するわけ……。

「あぁ、ちょっとあの時間じゃできなかった事があったからね。言い忘れてた事もあったし。」
 
 あった……。

 まさか、と思ったけどこの人ならやりかねないのかもしれない……。

「渡したいものがあってね。朝は時間がなかったから、今渡させてもらうよ。」

 渡したいもの?私に?

 それって何だろう……?

「はい、これだよ。」

 そう言って理事長が差し出してきたのは両手サイズの箱。

 その箱には見覚えがあった。

 こ、これって……。

「もしかして……国からの、ですか?」

「そうだよ。」

 渡された箱は軽く、こんなものを渡してくる人には心当たりがあった。

 箱を開けて、まじまじと中を確認する。

 そこには綺麗なブレスレットがちょこんと置いてあった。

 私のつけているペンダントと、同じ透明な宝石がはめこまれているもの。

 一緒に手紙が入ってあって、それを取り出して読む。