最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 じゃあつまり、Anarchyは人外でZenithは魔族……って感じで分かれてるのかな?

 でも、せっかく教えてもらっているのに分からない事がまた出てきた。

「どうしてそんな組織があるの?」

 勢力なら生徒会だけでいいはずだと思うけど……。

「それはこの学園が狙われやすいからだ。」

 え……?

 狙われやすいって……どういう事?

「ん~と、簡単に説明するとね、この学園は結構な進学校で力の強い種族や格が高い種族が多く通っているんだ~。だから、その力が欲しい人がこの学園を狙ってくるんだよね~。」

 だからそれに対抗できるように組織が成り立っている……と。

 うーん……分かるような、分からないような……。

 でもどっちにしても、もっとこの学園のことを知っていかなきゃいけないだろう。

「おっ、そろそろ入学式準備に取り掛からないとな。」

 疾風君がそう声を上げて、椅子から立ち上がる。

 時計に視線を移すと、疾風君の言う通り休憩時間が終わりそうだった。

 クラスメイトも、準備場所に行く為に移動を始めている。