最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ～学園編入は溺愛波乱の幕開け～

「高等部生徒会長の空衣天(そらごろもてん)だよ。みんな、進級おめでとう。新学期だけどあんまりはしゃぎすぎないようにね。特に、明日は新入生も入ってくるから。以上。」

　……簡潔だ。

　うーん……まだ半日もこの学園に通ってないのに分かった事がある。

　この学園、緩い人が多すぎるっ……！

　遠くだからそんなに顔は見えなかったけど、優しそうな人でちょっと安心する。

　でも、私は次の言葉に耳を疑った。

「今年度のAnarchy(アナーキー)、Zenith(ズィーニス)代表者を発表する。」

　あ、Anarchy……？　Zenith……？

　聞き慣れない単語が並べられて、頭が混乱する。

「Anarchy代表は神々新(みわあらた)、Zenith代表は来栖風羽(くるすふわ)に決定した。」

　ど、どういうことなんだろう……？

　も、もう頭がパンク状態……。

「やっぱり神々様だったじゃない！」

「Zenith代表が来栖様、妥当よね～！」

「どちらも素敵！」

　他の生徒は当たり前だけどこの状態をきちんと理解していて、置いてけぼりにされた気分になった。

　後で疾風君や和向君に聞いてみようかな。

　その間、聞く前に自分なりに考えてみたけど結局分からず終いだった。