最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「よく分かってるじゃん、自分の状況。じゃ、そろそろ始めよっか。」

 何をしてくるのか、何をされるのかだなんて全く分からない。

 痛い事は確実だろうし、それは重々承知している。

 明るい火が近づいてくると同時に、息苦しさが増す。

 魔術をかけられたわけではない、ただ自分が嫌なだけなんだ。

 ……この状況を、今になって受け入れてないんだ。

 そう考えてしまうと一気にそれが現実味を帯びてきて、頬に雫が流れた。

 それは床に落ちていき、丸いものとなる。

「栞! お前ら、何してるんだ!」

「しーちゃんを離してあげて!」

 二人の訴えが聞こえるけど、来栖さんは聞こうとはしない。

 疾風君も和向君も……こんな私に構わなくてもいいのに。

 ……もう、せっかく割り切れたと、思ったのに。

「や、だっ……っ。」

 まだみんなと笑い合っていたい、みんなと楽しい事を共有したい。

 受け入れかけていたのに、一気に音を立てて崩壊するような感覚に陥る。

 こんな理不尽なの……嫌だ……っ。