最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 でも……怖いものは怖い。

「やめて、ください……。」

 来栖さんに精一杯の抵抗をする。

 そんな私に来栖さんはあははっと笑った。

「そうそう。僕はそういう絶望に浸った顔が見たかったんだよ。あー、やっぱりゾクゾクするなぁ……。」

 言っても無駄だという事は目に見えていたはずなのに、もしかしたらなんて考えていた。

 でも、そのもしかしても粉々に打ち砕かれてしまい、本当に目の前が真っ暗になる。

 目の前には不敵な笑みのまま、明るい火を灯している来栖さんが映った。

 その明るい火でさえも……恐ろしく見えて仕方がない。

 魔族や人外慣れはしてるはずだと、一人で勝手に慢心していた。

 けど……実際私は弱いままだった。

 こんなものにも怯んでしまう、何も成長していない私のままだった。

 もうこれは……抵抗のしようが、ない。

 一瞬魔術を使おうか、とも考えたけどせめて最期は言われた事を守りたかった。

 ――魔術師だということを、バレてはいけない事。

 死ぬなら……人間として死のう。