最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 転送魔術を使われたせいで、あっという間に連れていかれてしまう。

 それと同時に動きも封じられ、手も足も出ない状態。

「栞!」

「しーちゃん!」

 疾風君と和向君の必死な声が聞こえてきたけど、そんなのは届くはずもない。

 来栖さんは私が抵抗できない事を分かっているはずなのに、嘲笑うような笑みを向けてくる。

「動けないよね? そうだよね? 僕が動きを封じてるからね。」

 そう言ってふふっと笑うと、来栖さんはマイクに向かって言葉を発した。

「今からいろんな魔術を試していくからね! リクエストも良いよ!」

 声高らかに恐ろしい事を言う来栖さんに、これまで感じた事のない恐怖を覚える。

 でも魔族は本来、この在り方が普通だ。

 そんなのは人外だって同じ。

 こんなものを受けるのは自然の理。

 だから……抵抗なんて、元からできるはずがなかったんだ。

 ……私は、きっと編入してきた時から甘えてたんだ。

 疾風君にも和向君にも創さんにも……新さんにも。

 その甘えがただ自分に返ってきただけだから、何も言えるはずがない。