最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 魔力を使った何かをするって事なのかな……?

 そう考えるのが妥当な気がして、思考を巡らせる。

 でも全校を集めてまでやる事って何? 全員出席させるほど大事な事って何?

 考えても、どうしてもそれは分からない。

 でも、何かがおかしいのだけは事実だった。



 講堂に人が集まったことで始まる全校集会。

 始まるまでの間、周囲は妙にざわついていておかしいと思わされた。

 嫌な予感が、MAX(マックス)になってしまったんだけど……。

 私は小さく拳を握りしめ、はぁ……と静かに息を吐く。

 そしてついに……始まってしまった。

「みんな集まってるかなー? 来栖風羽だよ。今日は大事な事があるから集まってもらいました!」

 やっぱり、何かをするのは間違いなさそう。

 でも来栖さんの顔、何かを企んでいるような愉快そうな表情だ。

 まるで私に会った時みたいな、怪しげな雰囲気を身に纏っている。

「何を、するの……?」

 誰にも聞こえないように小さくそう呟いた声は震えていて、自分自身で不安を煽ってしまった。