最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 来栖さんも何を考えているか分からない人だし、やっぱり思いつかないや。

 その時、ピーンポーンパーンポーンという音が鳴り、ある人の声が聞こえた。

《みんなー、聞こえるー? Zenith代表の来栖風羽だよー。今から全校集会だからみんな出席するように!》

 来栖さんの声が聞こえ、クラスメイトが一斉にざわつく。

 来栖さんから直々にそんな放送をするってことは……よっぽど大事なことなんだろう。

「本人からやるなんて、何するんだか……。」

「わざわざ放送するほど大事だって事かな~?」

 二人も同じように思っているのか、放送を聞いてそんな言葉を洩らしている。

 ……嫌な予感が確信に変わってしまったかもしれない。

 何かが起きることはある程度予想済み。だけどその何かまでは分からない。

 身構えたほうが、良い気がする。

 私はざわついた教室で、一人そんな事を考えていた。



 全校集会が始まる時間帯になり、一斉に講堂に向かう。

 魔力が、高ぶってる……?

 講堂に近づくにつれ、魔力量が増え高ぶっている事に気付いた。