最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「その跡……どうしたんだ?」

 え……? 跡?

 私は新さんが視線を向けている首元に鏡を当てて見てみると、そこにはくっきりと赤い跡がついていた。

 きっとこの跡は、来栖さんに捕まれた跡。

 な、何で今になって現れたの……!?

 掴まれた直後は何もなかったのに、今でははっきりと見えてしまっている。

「栞、それどうしたんだ。」

 さっきよりも低い声色になって、新さんは私にそう問いかけてきた。

 どうしたんだって……来栖さんに首を掴まれました、だなんて言えるはずがない。

 それに、言うのが怖い……。

 唇を引き結んで黙っていると、新さんは何を思ったのか私を抱き上げた。

「ふぇっ?」

 突然のことに理解が追い付かず、素っ頓狂な声を発してしまう。

 新さんは無言のままベンチに私を座らせ、私の前にしゃがみ込んだ。

「栞、教えてくれ。」

 懇願するような思いつめた表情でそう言ってくる新さん。

 だけど……これは流石に言えない。

 この事を話したら、芋づる式にいじめを受けている事も言わなくちゃならなくなる。