ううっ、いたたまれない……。

 翌日、学校に嫌な予感を持ちながら来るとその嫌な予感が当たってしまった。

「なぁ聞いたか? 元宮神菜がまた動いたって。」

「聞いた聞いた! ほんと凄いよね!」

「うちの族長も今必死に探してるんだぜ。今回の動きを逃すなって。」

 学校には案の定と言っていいのか、やっぱり私の話題で持ちきりだった。

 こ、こんなに言われてるだなんて知らなかった……。

 前に疾風君たちに教えてはもらっていたけど、実際目にするのとはわけが違う。

 思っていた以上に話題にされていて、私は縮こまる事しかできなかった。

「やっぱりすごいよな、元宮神菜の影響力。」

「そうだよね~、ここまで話題になるとは僕も思ってなかったけど~。」

 ついにこの二人も話題に出してしまって、苦笑いを零す事しかできない。

 どうしよう、凄く逃げ出したい……。

 今までもそう思う事はあったけど、今回のは流石に居づらい。

「なぁ栞、栞はどうおも――」

「私お手洗い行ってくる!」