最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 だからその代わりに、ありがとうも伝えようと思ったんだ。

 私の言葉に新さんは一瞬だけ意味深に動きを止めたけど、すぐにふっと微笑んだ。

「……いや、俺が勝手にやった事だから気にするな。」

 ……それでも、ありがとうの言葉を言いたい。

 迷惑だっただろうに、わざわざ私をここで休ませてくれたのには変わりがないから。

「それでも、ありがとうございます。」

 くどいようだけど、ありがとうは何回伝えても良い。

 だからつい、言ってしまう。

「っ……可愛すぎだろ。」

 ん? 新さんさっきなんて言ったんだろう?

 新さんが何かを小声で呟いた気がしたけど、私には聞こえない声量だったから首を傾げてしまう。

「新さん、どうしました?」

 不思議に思ってそう聞くと、新さんは「何でもない。」とすぐに返してくれた。

 そっか……だけど。

「新さん、何かお礼をさせてください! この前もここで寝かせてもらったので、罪悪感でいっぱいなんです……。」

 いつも優しくしてもらってるのに、何も返せていないからせめて何かをさせてほしい。