「……っ、はぁ。」

　あの日、Zenithの代表来栖さんに言われてからいじめは酷くなるばかりだった。

　今までのものに加えて、フルボッコにされかける日が増えたり教室内でも突っかかってくる人が出てきてしまい、精神的には結構追い込まれている。

　疾風君と和向君にはその度に助けてもらっているから、申し訳なさがどうしても募ってしまう。

『俺らは栞の味方だ！　頼れよ！』

『しーちゃんに何かしたら僕がボコボコーってするからね～！』

　二人はそう言ってくれるけど、頼りきりも良くない。

　これからどうしよう、と考えながら仕事を遂行する。

　やっぱり西棟の邪気が強くて、私は不思議に思ってしまった。

　何が起こってるんだろう……？

　そう思いながら浄化を全て済ませ、新さんの居る中庭に向かった。

　その時、急なめまいに襲われ床に膝をついた。

「はぁ……はぁ……っ。」

　呼吸が浅くなりかけていて、ふぅ……と深呼吸をする。

　だけど全身に上手く力が入らなくて、その場に思わず座り込んでしまった。

　体に負担がかかりすぎてるのかもしれない……。