最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 聞かれたくなかった事だとはいえ、勝手に逃げるような真似……明らかにおかしいよね。

 何かに勘づかれているのは分かっている。だけど、聞かれたくはない。

 新さんは良い人で、そんな人だったら頼ればいいだなんて普通は思うかもしれないけど……私はそれが嫌だった。

 人を頼るような事をした事がないし、優しい人だったからこそ言いづらい。

 それに……優しさを知ってしまっているから、余計に辛かった。

「弱いなぁ、私……。」

 あはは……と自嘲気味に零した笑みはその場にゆっくりと溶けていく。

 誰にも拾われなかった呟きは、私の中に虚しさを残した。

 いじめなんて気にしなかった……けど、身体的にはやめてほしい。

 体に傷が出来てしまっては、依頼もまともに受けられない可能性がある。

 だから大事にしなきゃならないのに……何してるんだろう、私は。

 自分の身は自分で守れ。これは私の昔からの教訓だった。

 忘れた事なんて一時たりともないし、戒めの為に使っている言葉。

 そんな事もできないなんて、どれだけ自分は弱くなってしまったんだろうか。