最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「何でもない。気にするな。」

 そう言いながら頭を撫でてくる新さんに、不思議に思いながらも言葉通り気にしない事にした。

 それにしても、ずっと聞きたかった事がある。

 新さんに出会った時からずっと不思議に思っていたこと。

 私はこの際に聞いてしまおうと思い、口を開いた。

「新さん、聞きたい事があるんですが……。」

「ん? どうした?」

 新さんは優しく聞き返してくれ、首を小さく傾げている。

 私は一呼吸おいてから、ずっと疑問に思っていた事を新さんに言った。

「どうして新さんは、放課後なのにここに居られるんですか?」

 最近は気にしないようにしていたけど、ふとした時に考えてしまってもやもやとする。

 だから聞けるときに聞いておかないとと思い、新さんのほうをしっかりと見据えた。

 放課後は出られない、はずなのに……。

 新さんは私の質問に何かを思い出したような声を上げた。

「あぁ、その事か。……それは俺がAnarchyの代表だから、と言ったほうがいいか。」