最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「新さん、こんにちはっ!」

 いつものように挨拶をして、新さんの隣に座る。

「やけに嬉しそうだな。何か良い事でもあったか?」

 私が座った途端、さりげなくそんな事を聞いてくる新さんに笑顔を返す。

「新さん、成績表見ました! 凄いですね……! 両方満点だなんて。」

 満点なのをあんまり見た事がなかったのもあり、興奮気味に新さんに思った事を伝える。

 私の言葉に新さんは少しだけ気難しそうな顔になり、ぽつりと吐き出した。

「テストなんて面倒なものだと思っていたが……栞にそう言ってもらえるなら、良いか。」

 へ? どういう事だろう……?

 そう言った後に少し口角を上げて、小さな微笑みを見せた新さん。

 私はと言うと……さっき新さんが言った言葉が分からなくて、うーんと考え込んでいた。

 私にそう言ってもらえるなら良い……って、意味が分からない。

 確かにテストは面倒かもしれないけど、私の言葉には何の威力もないと思うんだけどなぁ……。

「どういう意味ですか?」

 気になってたまらず聞いてみると、新さんは少し苦笑いを見せて乾いた笑みと共にこう零した。