最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

「低気圧でしんどい時は、こうやって耳をほぐすと効果的なんだよ。」

 私も一時期低気圧に悩まされていたから、結構保証はできると思う。

 やりすぎない程度に和向君の耳をほぐして、様子を聞いてみる。

「どう? ……多分、あんまり変わらないと思うけどね。」

 感じ方は人それぞれだし、和向君にこの対処法があっているかなんて分からない。

 ちょっとはマシになったらいいな、と思いながら和向君の返答を待つ。

 和向君はゆっくりと体を起こしてから、いつもの調子でこう言った。

「しーちゃん! さっきのマッサージ、すっごく効いたよ~! ありがとう~。」

「気休め程度だとは思うけど、効果があるなら良かった。」

 笑顔を向けてくれる和向君に私も同じものを返すと、ずっと隣で見ていた疾風君がこんな事を言った。

「栞、俺が低気圧でバテた時にそのマッサージ、してくれないか?」

「え? うん、良いよ。こんなので良かったらいつでもするよ。」

 まさか疾風君がそんな事を言いだすだなんて思ってなかったけど、お願いされて嫌な気なんてなく私は笑顔で承諾した。