最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 寝てしまっているのが事実でも、勝手に連れてきてしまったのは本当の事だ。

 申し訳ないと思いながら、栞のほうを見るとあわあわと慌てていた。

「あ、新さんは何も……! 私が勝手に寝てしまったのが悪いんです! ご迷惑をかけてしまって……ごめんなさい。」

 栞はあたかも、自分が悪いと言って謝ってくる。

 いや、俺が栞の承諾なしに勝手に連れてきたのが悪いんだ。だから栞は何も悪くない。

「栞、お前は何も悪くないから謝るな。」

「だ、だって……。」

 栞が何か言おうとするもそれを遮るように俺は栞の頭を撫でる。

 あー……ほんと幸せ。

 撫でてるだけなのに幸せを感じるのはきっと、よっぽど惚れ込んでいるからだろう。

 栞は言葉を続けようとしたが、結局「ありがとう、ございます。」と礼を言った。

 本当に礼儀正しい奴だ。

 俺の身勝手な行動が生み出したのが原因だったのに、栞はそれでも礼を言ってくる。

 ……はぁ、どこまで良い奴なんだ。こいつほどの良い奴なんて、きっと存在しないだろう。