「……っはぁ、やっとテスト終わったー。」

「あはは……お疲れ様。」

 二日間のテストを終えて疾風君はもう早速ぐったりしている。

 和向君も机に伸びていて、完全に疲れ切っていた。

 獣族って、頭を使うのとかは苦手なのかな?

 そんな二人を見て、ふふっと笑みを零す。

 似た者同士みたいで、何だかおもしろかったから。

「栞? 何笑ってんだ?」

「ふふっ、何でもないよ。」

 疾風君が不思議そうな顔をして聞いてきたけど、隠したくてそんな風に返す。

 はぐらかした私に二人はきょとんといていたけど、疲れのほうが勝ったのか顔がお疲れモードだ。

 でも二人とも、テスト勉強頑張っていたし当たり前だよね。

 特にこの一学期テストはスタートだから大きく成績にも繋がるらしく、二人ともずっと意気込んでいた。

「二人とも、本当にお疲れ様。」

 そう言って二人の頭をよしよしと撫でる。

 その瞬間、二人同時にばっと私のほうを向いた。

 ……はっ、私は何を!?

 そう思うのは遅く、しまった……と思ってしまう。