最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 そう思いながらスマホに意識を戻す。

『で、翔葉何か分かったのか?』

《お前相変わらず人使い荒いな。ま、お前らしいけど。》

 人使いが荒い……だがそう思われても仕方がない。実際こんなに人を使っているからな。

 だが、悪用していないなら別に良いじゃないか。本人たちには許可取ってるしな。

《まぁ良い。それで柊木栞のことについてなんだが……》

 変なところで言葉を切ってから翔葉は続けた。

 栞には、何があるんだ……?

《結論から言うと、全く情報はなしだ。》

『……本気か?』

 翔葉は数多の情報網でこの国の上の奴とも繋がりがある。

 翔葉の言葉はいたって真剣で、嘘を吐いているようには到底聞こえない。

 だが翔葉が分からないとなれば、一体どうすればいいんだ。

《あぁ、名前しか出てこなかった。生年月日は普通出るがそれも全くなし。だから情報はない。》

 名前しか出ないのは、確かにおかしい。

 この言葉からして翔葉はきっと政府の裏ページにアクセスしたんだろうが、それでも分からないとなればもう成す術が……。