『え、嘘、新さんがそんなこと言うなんて……一大事じゃ……!?』

『……新さんをこんなにさせたしーちゃん、ますます侮れないね~。』

 なんか、翔葉にも同じような事言われたな……。まぁ確かに、俺自身もまだ理解はできていないが。

『だから、お前らなら栞のこと何か知ってるんじゃないかと思って呼び出したんだが……。』

 今考えれば自分で調べればいいのに、何故この二人に頼ったのかは全く分からない。

 ……それほど、俺は栞のことが気になっているんだろうか。

 俺の言葉を聞いて二人は顔を見合わせた後、ゆっくりとこう教えてくれた。

『栞は新さんも分かってるとは思いますが、人間です。だけど俺らが栞に学園に来た経緯を聞いても分からないと言ってたんです。』

 分からない……? そんなはずはないだろう。

 この学園はそういう話はしっかりとする場所だったはず……。人間が編入してくるなら、尚更するはずだ。

『それにしーちゃんは元宮神菜のことを知らないって言ってたんです~。だから僕たちも信じられなくて……しーちゃんの謎は深まっていくばかりなんです~。』