最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 あれ、私何で泣いて……。

 自分がどうして泣いてるかは分からない。けど、これは悲しい涙じゃない気がした。

 新さんに優しくしてもらった、嬉しい涙……だと思う。

 だけど、新さんに変な迷惑はかけられない。

 私は急いで涙を拭い、勢いよくベンチから立ち上がった。

「変なところ、見せちゃってごめんなさい。……私、もう帰りますね。」

 そこまで言って妙な違和感を覚える。

 ……何だか、寂しい?

 寂しい、なんていつもなら思わないのに……どうして咄嗟に浮かんできたんだろう。

 だけどそんな疑問は新さんの言葉で理解する事が出来た。

「分かった、気を付けて帰れよ。……それと、時間があれば明日も来てくれ。」

 その言葉を聞いた瞬間、言い表せないくらいの嬉しい気持ちに苛まれた。

 そうか、私は新さんともっとお話がしたいんだ……。

 新さんの優しさに触れて、もっと新さんのことを知りたいって思ってるんだ……。

 私はその言葉に「はい!」と元気良く返事をしてから中庭を出た。

 ずっとあそこにいたら、また泣いちゃうかもしれない……。