最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 こんな時は……帰って休んだほうが良いよね。

 私は帰る為に魔術師室に行こうと足を動かそうとした時、ある事を思い出した。

『明日も、時間があったらここに来い。』

 確か、昨日帰り際に新さんにそう言われた。

 どうしようかな……このまま帰ってもいい気がするけど、新さんには何となく会っておきたい、気がする。

 自分がどうしてそう思ったのかは分からないけれど、とりあえず中庭に向かってみる事にした。



 中庭の扉を開けて中を見渡す。

 やっぱりそこには昨日同様、ベンチに腰かけている新さんの姿があった。

「あ、えっと……来ちゃいました……。」

 何て言えばいいか分からず、言葉が途切れ途切れになってしまう。

 そんな自分が恥ずかしくなって俯くと、「座れ。」という優しい声が聞こえてきた。

 顔を上げて、恐る恐る新さんの隣に座る。

 そのまま何も言わず、沈黙が漂った。

 ……ど、どうしよう……流れで座っちゃったけど……。

 でも、この状況を何故か嫌だと思ってない自分がいる。