……理事長には隙を見せないほうが良い。
お互いに探り合うような雰囲気になった時、理事長が話題を変える為に突然口を開いた。
「次は学園内の話に移るんだけど、神菜さんには2年S組に入ってもらうよ。あと……これを渡しておくよ。」
そう言われて渡されたのは、少し厚さがある革のカバーに入った小さな液晶だ。
「これは……?」
不思議の思って理事長に聞く。
小型で可愛いけど……何に使うんだろう?
「それは生徒手帳だよ。非常事態の一斉連絡手段としても使うんだよ。」
理事長のそんな言葉を聞いて、私は妙に感心してしまった。
へぇ……何だかハイテクだなぁ。
私はそう思いながら、生徒手帳を落とさないように胸ポケットに入れる。
「説明は以上で終わりだが……入学式準備の時にまたここへ来てくれ。“栞”さん。」
……やっぱり、掴めない人だ。
栞という名前は本名を隠すために政府からもらった名前。
“柊木栞”。これが私の偽名。
外に出るときは、いつもこの名前を使っている。
今から私は、栞にならなくちゃいけない。
……やるからには、精一杯やらせていただこう。
「理事長、ありがとうございました。」
私は理事長にお礼を言って、私はその場を後にした。
お互いに探り合うような雰囲気になった時、理事長が話題を変える為に突然口を開いた。
「次は学園内の話に移るんだけど、神菜さんには2年S組に入ってもらうよ。あと……これを渡しておくよ。」
そう言われて渡されたのは、少し厚さがある革のカバーに入った小さな液晶だ。
「これは……?」
不思議の思って理事長に聞く。
小型で可愛いけど……何に使うんだろう?
「それは生徒手帳だよ。非常事態の一斉連絡手段としても使うんだよ。」
理事長のそんな言葉を聞いて、私は妙に感心してしまった。
へぇ……何だかハイテクだなぁ。
私はそう思いながら、生徒手帳を落とさないように胸ポケットに入れる。
「説明は以上で終わりだが……入学式準備の時にまたここへ来てくれ。“栞”さん。」
……やっぱり、掴めない人だ。
栞という名前は本名を隠すために政府からもらった名前。
“柊木栞”。これが私の偽名。
外に出るときは、いつもこの名前を使っている。
今から私は、栞にならなくちゃいけない。
……やるからには、精一杯やらせていただこう。
「理事長、ありがとうございました。」
私は理事長にお礼を言って、私はその場を後にした。

