最強さんは魔術少女を溺愛したい。① ~学園編入は溺愛波乱の幕開け~

 その時に、使い魔が私にテレパシーを飛ばしてきた。

《異常なし、正常に作動します。神菜様。》

 そう返ってきて、良かった……と心の中で零す。

 理事長にああ言った以上、とりあえずやらなきゃいけないから落としは許されない。

 もしミスをするとこの学園から強制退学させられそうだし……。

 そうなれば政府にも迷惑が掛かる。

 と、若干ネガティブ思考になっている頭に「ダメダメ!」と伝える。

 もちろん、自分自身で。

 そんな一人茶番を静かにしながら講堂内に入る。

 昨日も来たのに、慣れないなぁ……と心の中で思いながら昨日と同じ席に座る。

 ……それにしても、ね。

「はぁ~、やっと高等部で都真君に会えるよ!」

「皐月君、久しぶりかも~!」

「超楽しみなんだけど!」

 なんて、声がたくさん聞こえてくる。

 内部生なら誰が、とか分かるんだよね。

 ……私は全く分からない、当たり前だけど。

 私はぼーっと他の子の会話を聞いていたら、いつの間にか入学式開始のアナウンスが鳴っていた。