恋がはじまる日


 藤宮くんの態度はどうかと思うけど、元はと言えば私のせいだからね、素直に謝ってはみたのだけどね……。

 私は藤宮くんへと向き直ると、


「えと、とにかく、今朝は本当にごめんね。これからよろしくね」

 と精一杯の笑顔で言った。多少引きつってはいたかもしれない。

 しかし当の藤宮くんはその言葉には答えず、私の顔をしばらくじっと見て、さっさと廊下に出て行ってしまった。

 な、なんだったの今の間。うう、やっぱり怒っているのかも?うまくやっていける気が全くしないよ~。


 新学期早々、精神がすり減りまくりの私なのであった。