青春の備忘録

 「よし、これで大丈夫かな」
 アンプの調整が終わった。
 その後マイクの調整も済み、ライブまであと30分となった。
 「あと30分かあ、調整、思ったより早く終わりましたね。もしよければ30分後にライブするってアナウンスしてもらって大丈夫ですよ」
 生徒会の人は無線を片手に私へ指示を出している。
 私はステージから見える校舎を見回した。
 軽く200か250人くらいはいそうだ。
 私は目の前のスタンドマイクに近づいて、軽く息を吸い込んだ。
 「みなさん、こんにちは〜!今年の文化祭、いかがお過ごしでしょうか!私は2年の田川日向子です!30分後、この中庭ステージでギターの弾き語りをさせていただきます。ぜひご覧になっていただければ嬉しいです。文化祭、盛り上げていきましょう〜!」
 まだギターは弾いてすらいなかったが、これだけでもすでに歓声が上がっていた。