青春の備忘録

 「お、おつかれさまです……」
 なんだこの構図は、と思った。
 まるで任侠映画の一場面のような──いや、それじゃあ私は「姐さん」になるじゃないか、というか何を考えているんだ私は。
 「で、どのタピオカにします?」
 いろいろと考えていると、なぜかすでに購入する流れになっていた。
 良太が持っている看板を見上げる。
 ミルクティー、カフェオレ、ソーダ……。
 「うーん、ミルクティーを1枚いただきます」
 「あざっす!田川さんが来るの待ってます!」
 流れでタピオカの前売券を買ってしまったが、明日のお昼ご飯を確保しなければいけない。
 「あれ?」
 辺りを見回してみると、たくさん上がっていたはずの看板がほぼ全て下がっていた。