青春の備忘録

 今年の合唱部のステージは部活が始まって以来初のアカペラで、部内でも多少気合が入っていた。
 準備を終えてステージから校舎全体を見渡してみると、すでに大勢の観客がいる。
 自分のソロステージのときよりも人数が増えているような気がするが、その中には良太たちもいた。
 そんな景色を目前に、部員全員が一列に並ぶ。
 ボイスパーカッションパートの男子生徒が出す合図に合わせて、5人強の部員が一斉に歌い出した。
 個人的には満足いくほどの出来ではないし、チームだからこそ完璧にするのは難しいところがあるかもしれないが、とにかく見てくれた人はリハーサルでも楽しんでくれていたようなので、ひとまずは受け入れられる合唱になったかなと思えた。